朝ドラ『スカーレット』の主題歌は、Superflyさんが歌う「フレア」です。
2019年の紅白歌合戦でも歌われ大きな盛り上がりをみせていましたね(かっこよかった…!)
この主題歌「フレア」には、『スカーレット』という作品に込められた思いがぎっしりと詰まっており、スカーレットを観る上でも知っておきたいモチーフがあります。
ので、今回は主題歌「フレア」/Superflyについて詳しく解説していきます。
「フレア」の意味ーダブルミーニングー
では、まず「フレア」の単語としての意味から確認しましょう。
Flare(フレア)
…めらめら燃える、(風に当たって)揺れる、朝顔形に広がる、フレアーになっている、激発する、突発する
「フレア」は、英単語の「flare」を指していると思われます。
「flare」には、「 スカートやコートなどの、洋服の裾の朝顔形の広がり」という意味があります。
一般的に言う「フレアスカート」などの「フレア」ですね。
でも、今回の曲のタイトルに使われた「flare」は、「ゆらめく炎」という意味で使われています。
というのも、歌詞の中に
- 「揺らぐ残り火」
- 「炎の声よ 聞かせてくれる?」
※引用:Uta-Net
という言葉が入っているからですね。
そして、この主題歌「フレア」を担当したSuperflyさんによると、もうひとつの意味が隠されているそうなんです。
タイトルの「フレア」には、「炎(flare)」と「自己表現・才能(flair)」のダブル・ミーニングが含まれている。
※引用:タワーレコード
これは気づかなかった・知らなかったという人が多かったのではないでしょうか?
フレアには、FlareとFlairという2つの意味が込められているのですね。
Flair(フレア)
…鋭い嗅覚、ものをかぎつける勘、才能、好み、傾向、スマートさ、センスのよさ
この「才能」という意味が込められているというのは、『スカーレット』を通して視聴している人には、「なるほど…」という感じだと思います。
後半に突入した第79話からは、ヒロイン・喜美子と夫で陶芸家の八郎との間に、「才能」というテーマをベースにした葛藤あることが描かれています。
師匠と弟子、夫と妻という構図が「才能」の違いから描かれるといった感じでしょうか。
八郎は凡人ではないのよ。賞を受賞する作品を作る才能がある。
なのに賞も受賞していない喜美子に追い越されたと感じるのは、誰よりも八郎が喜美子の作品を評価し、認めているからこそ。
柴田さんも川原家も気付いていない喜美子の才能の、発見者かつ理解者が夫である八郎なんだよね。#スカーレット— こまち (@komachi_gochi) 2020年1月10日
視聴者側も「才能」という視点から、二人の関係を考察するなどの流れができるなど、「才能」が主題歌「フレア」の2つ目の意味としてぴったりであることがわかりますね。
「フレア」の歌詞に込められた思い
では、連続テレビ小説「スカーレット」のためにSuperflyさんが書き下ろした「フレア」には、どんな思いが込められているのでしょうか。
「フレア」の歌詞は、ヒロインの喜美子の人生に寄り添うようにして描かれているように見える一方、喜美子にエールを送る応援歌であるようにも感じます。
♪日々 恋をし~て 胸を焦が~したい~いたずらな空にも~悔やんでいられない!ほら 笑うの~よ 赤い太陽のよ~うに~! い~つの日も雨に負けるもんか! 今日の日も~涙に負けるもんか~♪ ドラマの内容と曲の一体感!喜美子の生き方に合ってる #スカーレット#戸田恵梨香 #Superfly #フレア pic.twitter.com/8UBeWkQ2Vx
— saikan (@hiropart218) 2020年1月7日
主人公の喜美子は、陶芸の道に進んだ女性の第一人者でした。
女性が釜に入ることさえ許されなかったこの時代。
喜美子が陶芸家という夢を追い求めて生きていくことは、とても困難だったことでしょう。
何度も挫けそうになったり、悔しい思いをしたに違いありません。
それでも、決して喜美子は笑顔を絶やすことはなく、人生に対する前向きさを失うことはありませんでした。
この曲では、喜美子の中にあるエネルギーの源や情熱を「フレア」つまり「ゆらめく炎」に例えています。
この曲は、喜美子のことを唄っているとは思いますが、頑張っているすべての女性へのメッセージでもあると思います。
生きていく上で、時に心の中に激しい雨が降ったり、冷たい風が吹くこともあるでしょう。
しかし、炎が小さくなってしまったとしても火種を絶やしさえしなければ、また炎は復活します。
雨や風に心の中の炎を消されないように頑張って生きていってほしいという歌い手の願いが込められているように思います。
主題歌「フレア」には、
喜美子や喜美子のように頑張る女性に向けたメッセージ・思いが込められている。
「フレア」のモチーフは?
Superflyさんの「フレア」のミュージックビデオには、火をともしたたくさんのロウソクが登場します。
揺れるロウソクの炎はとても幻想的であり、ロウソク1本1本がすべて、私達の人生を指しているのかもしれないと思いました。
よくロウソクは人間の寿命に例えられますが、生きているということはただ物理的に命があるという意味だけではなく、夢を追いかけるバイタリティーがあることなのではないかと思いました。
また、「フレア=炎」は、喜美子の心の中に灯された情熱のメタファーだと思いますが、陶芸家である喜美子は、作品を作るときに火を使いますので、そのイメージにも関連していると思います。
そして、ドラマのタイトルである「スカーレット」も「フレア」も「赤」をイメージするワードです。
このドラマを思い出すとき、私たち視聴者の感覚に「赤」という色彩が、パーンと飛び込んできますよね。
タイトルと主題歌の色を合わせることで、ドラマにひとつの色を付けたのかもしれません。
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Superflyがドラマ主題歌を担当した楽曲は?
Superflyさんは、主題歌起用率が非常に高いアーティストです。
今までにSuperflyさんが主題歌を担当したドラマ作品を紹介いたします。
ドラマ「ドクターX 外科医・大門未知子」
米倉涼子さん主演の大ヒットドラマ「ドクターX 外科医・大門未知子」シリーズの主題歌は、これから公開される最新作を除く全作品をSuperflyさんが手がけています。
「Bi-Li-Li Emotion」「愛をからだに吹き込んで」「99」など、いずれもパンチ力のあるキャッチーな歌詞とメロディが大いにドラマを盛り上げました。
ドラマ自体ももちろんおもしろかったですが、Superflyさんの主題歌が視聴者を高揚させ、より大きなヒットに導いたことと思われます。
ドラマ「BOSS」、「GOLD」
天海祐希さん主演のヒットドラマ「BOSS」の主題歌もSeason1、Season2ともにSuperflyさんが務めました。
「Alright!!」「Rollin’ Days」どちらの楽曲も、力強い歌声が胸に響きましたね。
また天海祐希さん主演ドラマでもうひとつ。
「Wildflower」は、ドラマ「GOLD」の主題歌でした。
米倉涼子さんや天海祐希さんといったパワフルで強い女性をイメージした歌が多い気がするSuperflyさんですが、主人公の女性のキャラクターに合わせて繊細に歌い上げることもあります。
木村文乃さん主演の「マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜」の主題歌だった「Beautiful」、吉高由里子さん主演のドラマ「わたし、定時で帰ります」の主題歌だった「Ambitious」は、とても優しいメロディと繊細な歌詞が印象的でした。
特別な力を持っているわけではない普通の女性が、自分に負けずに頑張って生きていけるパワーを与えてくれるような素敵な主題歌でした。
戸田恵梨香さん主演ドラマ「スカーレット」と主題歌「フレア」の関係と似ているかもしれませんね。
スカーレットの主題歌Superfly「フレア」の意味やモチーフは?【動画】まとめ
今回は、朝ドラ『スカーレット』の主題歌である「フレア」について、その意味やモチーフを動画とともに考察しました。
Superflyさんという、物語に込められた思いを歌にし歌い上げる「才能」に長けている方が主題歌を担当されていたのですね。
スカーレットという作品には無くてはならないオープニングテーマだと思います。
物語と一緒に、この「フレア」も大切にしたいですね。
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